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2ヶ月が経過して思うこと 石坂稜太(M1)

45日。入学式が行われた。知っている人は誰もいない。不安の方が若干大きいまま、講堂の指定された席に座った。学長の話を聞いていると、どうやら昨年の学生はコロナの影響で6月まで学校に来れなかったという。今年は入学式も授業も対面で行えるということを喜ばしく語る学長とは裏腹に、私は「オンラインの方が楽なのになあ」と思いつつ、学食に行き、すでに仲良くなっている入学生達を横目に1人で学食を食べた。

 

3日間のガイダンスを経て48日、いよいよ授業が始まった。私は840分に始まる1限の教室がわからず、9時になってもたどり着けなかった。うろうろ探し回るのも疲れ、何より途中入室が嫌だった私は、馬鹿なことに家に帰った。家でテレビを見ながらふと「いや、俺は就職を延期してまで上越に来て、何をしているんだろうか。」と我に返った。結局4限から行った。こんな感じで私の大学院生活が始まった。

 

ところで、授業が始まって重要になってくるのは、授業についていくことでも、しっかりメモを取ることでもなく、顔見知りを増やすことである。正直、見ず知らずの人に声をかけて会話をすることは疲れるし面倒臭い。でも、それをしなければずっとひとりぼっち。ただ嬉しいことにみんな好意的に会話をしてくれた。それもそのはず、みんな将来教育者になる人達である。人との関わりを拒む人などいるのだろうか。近くに座った人に声をかけていくうちに、ある沖縄出身のやつと仲良くなった。愛想が良くて、物事をしっかり考えていて、テキトーなところもある。彼との空間はなんとなく居心地が良かった。それからは、彼のコミュニケーション能力に助けられながら、幾らかの気の許せる友人達に出会えた。毎日昼ご飯を一緒に食べ、休日はみんなで料理を作ったり、買い物をしたり。まるで数年間付き合っているかのように仲良くなった。

 

入学してから2ヶ月が経過した。仲良くしてくれる同学年の友人や現職の方々、そして親しみを持って接してくれる先輩方のおかげで非常に学びの多い充実した毎日を送れている。特に西川研究室の先輩方は話しやすく、授業や大学院生活について色々と教えてくれる。親切にしていただく度に、良い人たちに出会えたなと思いつつ、同時に早く西川研究室の一員として力になりたいと思える。

 

入学式では「オンラインの方が楽なのになあ」と思った。今は、オンラインだったらここまで楽しく有意義な時間を過ごせていただろうかと思う。それは自分と関わってくれている多くの人たちがいるからである。感謝の気持ちを忘れずにこれからも勉学に励みたい。みなさんこれからもどうぞよろしくお願いします。