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現職派遣での進学を考えている方へ

和歌山県から現職派遣制度で上越教育大学教職大学院で学んでいる2年生の網代涼佑と申します。

 

今回は現職派遣とは何なのかについて書いていこうと思います。

 

現職というのは現在、学校職員として働いている状態を指します。

 

つまり和歌山県の公務員という職でありながら大学院に通っている状態です。

 

教員と大学院生というダブルの立場にいるのが現職院生です。

 

現職院生には都道府県から派遣される場合と休職して入学する場合の2種類があります。

 

詳細はホームページをご覧ください。

 

https://www.juen.ac.jp/230teachers/

 

説明していくのは各自治体からの派遣制度を利用した入学までの流れです。

 

異なっているところはあると思いますが近いところも多いと思いますので参考になればと思います。

 

(1)前年度の段階で管理職に大学院に行きたい希望を伝えておく。

 

もし2020年の4月から大学院進学を希望している場合は試験は2019年の夏ごろに行われるので2019年の春に言えば間に合うのですが2018年の段階から希望を伝えておくことをお勧めします。

 

自分が大学院に行っている間は所属する学校に講師として誰かが入ることになります。

 

学校側、自分の準備のことを考えると派遣での進学を希望している場合は早めから伝えることをお勧めします。

 

(2)派遣制度の案内が管理職から出てくるのを待つ。

 

自治体によって時期は異なると思いますが和歌山では5月ごろに派遣の要項が教育委員会から出てきます。

 

聞き逃すとダメなので管理職に事前に案内が来たら伝えてくれるようにお願いしておくといいと思います。

 

(3)志望理由を管理職を通して教育委員会に提出する。

 

様式は各自治体によって異なると思います。

書く内容としては

・なぜ大学院に行く必要があるのか。

・現場で働いているだけでは学べないことがあるのか。

・院で学んだことをどう活かした行きたいか。

という視点で書くことが大切だと思います。

 

(4)教育委員会の面接を受ける

 

教育委員会から通知された日程にあわせて面接を受けます。

受験番号などもなく何人が面接を受けていて何人合格するのかも不明でした。

面接は志望理由に書いたことを深く聞かれるので準備をしておくことが大切だと思います。

教育委員会の面接とは自治体からの推薦をもらえるかどうかの面接です。

現職として派遣してくれるかどうかの面接なので緊張しました。

 

(5)面接結果を管理職から聞き、大学院に出願する。

 

管理職から教育委員会推薦を受けることが出来た場合は大学院に出願します。

大学院の出願は教育委員会の推薦者のようの要項があるので大学院の書類を読み、分からなければ大学院の入試委員に問い合わせましょう。

ここから先は希望する大学院とのやり取りになっていきます。

 

詳細はこちらのサイトから

https://www.juen.ac.jp/060admissions/010graduate/index.html

 

(6)大学院受験

 

夏に行われる大学院入試を受験します。

他の受験者と異なり、推薦者は面接試験のみです。

面接試験は比較的、穏やかな雰囲気で行われました。

大学院に提出した志望理由書をしっかりと確認しておけば大丈夫です。

 

(7)合否通知、入学金などの支払い。

 

大学院の合否通知が来たのちに入学金の支払いなどの手続きを行います。

また入寮を希望する場合は申請が必要です。

 

申請書類が結構多くありますので漏れがないように提出しましょう。

 

ここまで来て提出締め切りが守れませんでしたなどのミスは致命的ですので学校の業務もありますが確実に提出しましょう。

 

(8)所属は現任校のままで大学院に入学する。

 

異動発表の際にも特に管理職からの連絡などはありません。

あくまで現任校に勤務しながら大学院に通う状態です。

 

 

ここまでが現職院生の大学院入試までの流れです。

 

 

  • 給料と授業料について

最後に院に通っている間の給料と授業料についてです。

 

給料は勤務している時と同じように支払われます。

 

授業料は国立大学なので年間で52万円程度が必要です。

 

前期・後期の分割払いやまとめて払うかは選択できますが2年間で100万円近くが必要です。

 

高いと思う方もいらっしゃるかもしれませんが僕自身は払うだけの価値は十分あると思います。

 

生活費や卒業後の心配なしで学校で課題に感じていたことやこれからの教育のことを考えることが出来る時間は本当に充実した時間です。

 

現職派遣がある自治体で働かれている先生にはぜひ選択肢の一つとして考えてほしいと思います。

 

以上で現職院生の大学院入学までの説明を終わります。

 

次回のブログでは現職院生の入学後の院生生活について書きたいと思います。

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コメント: 2
  • #1

    長坂光一郎 (日曜日, 16 5月 2021 22:53)

    はじめまして。
    東京都で教員をしている長坂と申します。
    昨年度、校長から「大学院もあるよ?」と、言われそれから興味をもちました。
    今年9年目になりました。
    行きたいと思っているのは再来年です。(2023年です。)
    他の教職大学院も興味をもっていますが、西川先生の著書を拝読していたのと、たまたまこのブログに巡り合ったため、コメントさせていただきました。
    狭き門…のようですが休職してでもいければいいなと思っております。
    お話を直接伺える機会があると幸いです。

  • #2

    久保 順 (月曜日, 17 5月 2021 10:26)

    長坂 様
     ご連絡ありがとうございます。 西川研究室M1の久保と申します。
     先生と同じく現職のものです。 教職大学院についてzoomでお話させていただきたいと思いますので、 よろしければ、以下のアドレスにメールアドレスをお知らせください。
      西川研究室 お客様対応  nishikawa.guest1225@gmail.com

     上越教育大学教職大学院  久保 順